ドクターペーハー液剤による既存緑地の樹勢回復
土壌がアルカリ性になると必須養分が難溶化し、植物は栄養障害を吸収することができず生長不良になってしまいます。
例えば土壌がpH7.5~8.0を超えると鉄やマグネシウムがほとんど溶けなくなる結果、植物は葉緑素の合成ができなくなり、生長が鈍化または劣化してきます。また病虫害も受けやすくなってしまいます。
マグネシウム、鉄などが不足した葉面(pH8.3)
このようなときはドクターペーハー液剤を散布し、表層2~4cmを中和することで難溶化していた養分が吸収できるようになり、生長が回復します。
方法
- ① 土壌の中和試験を実施し、ドクターペーハー液剤の希釈倍率を決めます。倍率を決めます。
- ② 1㎡あたり2~4リットルを目安に希釈液を散布します。(推奨4L/㎡)
- ③ 高温期には散布後に真水で葉面に付いた希釈液を洗い流してください。
- ④ 下層が強アルカリで、この影響によりリバウンドするような場合は、アルカリの影響が無くなるまで1年に一回程度散布すると良いでしょう。
実施例
1)神奈川県某大学構内 pH7.7~8.5程度の土壌が分布している。
散布前 | 散布後(半年後) |
マテバシイの葉が黄化
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葉が緑色に回復
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2)千葉県市川市マンション pH8.0~8.7程度の土壌が分布し、築2年が経ても生垣の密度が低い
散布前 | 散布後(半年後) |
生垣の密度が低い
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旺盛に生長を始めている
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栄養障害で生長を止めたオタフクナンテン
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葉色が緑色に回復し生長を始めている
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葉色悪く葉の密度が低い
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旺盛に生長し葉の密度が高まっている
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3)船橋マンション pH7.5~8.3の土壌が分布し、築10年経ても樹勢が劣っている
散布前 | 散布後(半年後) |
生垣の密度が低い
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旺盛に葉が展開し密度が高まった
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ツツジの葉色が黄化しミネラル不足症状を呈していた
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ミネラル不足障害が改善し生長が改善された
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栄養分が難溶化しており、栄養根が未発達
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栄養が可吸態となり、栄養根などの細根が著しく発達している。
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