私たちは日々さまざまな種類の土を扱いながら、薬剤を土に混合したり薬剤同士を組み合わて土に混ぜたりと多種多様な実験を行っています。こういった実験を通じて得た知見を活かし、現場のニーズにできるだけ応えられるよう努めています。本製品も現場からの「こんなことできないか?」という声をもとに開発されたものです。まだ製品名も決まってませんが、本ページをご覧いただき興味を持たれましたらお気軽にお問い合わせください。
材料の特長
- ・液体のみで構成された新しい改質剤(固化剤)です。
- ・粉体改良で生じる粉塵が発生しません。
- ・短時間で造粒固化するので養生を必要とせず、すぐに搬出が可能です。
- ・pH、強度、ヒ素や六価クロムなどの基準値を満足するとともに軟弱泥土を改質することができます
材料
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液体固化剤A液・pH10.5~11.0程度の液剤・無色透明・比重1.3~1.4程度
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液体固化剤B液・pH1.0~2.0程度の酸性液・茶褐色・比重1.4~1.5程度
※毒劇物には該当しない材料になります。
実施例
- ・シールドトンネル発生土(含水比40~50%)を供試した実験です。
- ・この液体固化剤は土壌含水比によって適正な配合割合があり、この泥土の場合固化剤A液「1」:固化剤B液「0.35」の割合を添加することで改質がうまくできました。
- ・手順としては固化剤A液を所定量配合し攪拌後に固化剤B液を所定量配合して攪拌を行います。各工程ともに液が土と満遍なく反応するように攪拌することがポイントです。
- ・固化剤Aの配合量を増やすことで硬さの調整も可能です。
- ・添加する順番も重要で固化剤A➡固化剤B液の順で配合することで硬化もさせつつ改良後pHも中性の範囲に調整できます。
汚染土壌改質後の土壌分析結果
この改質事例は、ヒ素含有させた試料を作成し液体固化剤で改質させたときの土壌分析結果になります。
コーン指数、pH値、ヒ素の溶出ともに基準値を満足する結果となっています。
液体改質剤A液およびB液を用いた改質事例
含水比 | コーン指数 | ヒ素溶出量 | pH(H2O) | |
基準値 | – | 400kN/㎡以上 | 0.01mg/L | pH8.6以下 |
供試原泥 | 42.5% | 74kN/㎡ | 0.013mg/L | 8.69 |
改質土 | 43.6% | 546kN/㎡ | <0.005 | 8.00 |