造園工事におけるアルカリ土壌を中和するための粉状中和剤です。
家庭菜園では、じゃがいものそうか病対策やブルーベリーなど好酸性土壌作物のためのpH調整にご利用いただけます。
特長
- ・中和反応で生成される塩類が難溶化するため電気伝導度の上昇がほとんどなく、植物に安全な中和が可能です。
- ・土壌に混合するだけで中和処理ができ、すぐに植栽工事が可能となります。
荷姿
荷姿 | ビニール袋15kg入り 1000kgフレコン(受注生産) |
---|---|
比重 | 0.9~1.0 |
成分 | 粘土鉱物、リン酸塩、有機酸 |


①中和試験(無料)
- ・現場土壌を1検体あたり500g~1kg程度必要です。
- ・試験期間は10~14日程度要します。
- ・中和試験から得られたデータをもとに「中和曲線」を作成します。
この中和曲線から任意のpH値に中和する為に必要な配合量を正確に把握することができます。試験報告書は、公共工事において配合量の根拠資料として利用いただけます。
中和曲線例
図の場合、pH7.8に中和するには10kg/㎥のドクターペーハー造園用を配合すれば良いことがわかります。
②ドクターペーハー造園用の配合量の目安
- ・現場土壌pHから必要な配合量を求めます。
- ・砂質土場の場合は少なめ、粘性土、腐食土壌は多めの配合量とします。
- ・目安表はpH8.0以下を目標としたときの配合量となっています。
配合量目安表
現場土壌pH | 8.0~8.5 | 8.5~9.0 | 9.0~9.5 | 9.5~10.0 | 10.0~10.5 | 10.5~11.0 |
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配合量(kg/㎥) | 5~15 | 10~25 | 20~35 | 25~50 | 40~60 | 60~90 |
改良範囲と中和目標とすべきpH値の検討
目標pH値
一般的にはpH8.0以下に中和目標pHを設定します。国土交通省の場合、上部有効土層はpH7.5以下とされています。
サツキやツツジの場合、pH7.0以下を目標とするとよいでしょう。
改良目標
上部有効土層 | 下部有効土層 | |
---|---|---|
pH(H2O) | 4.5~7.5 | 4.0~8.0 |
電気伝導度 | 0.1~1.0mS/cm | 1.5mS/cm |
改良範囲(改良深さ)
「植栽基盤の整備手順(案)」(H24年3月27日国土交通省都市局公園緑地・景観課)によれば少なくとも上部有効土層の厚さは下表の通りとなっています。
樹高と有効土層の深さ
高木 | 低木 | 芝生・草花 | |||
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樹高 | 12m以上 | 7~12m | 3~7m | 3m以下 | – |
上層 | 60cm | 60cm | 40cm | 30~40cm | 20~30cm |
下層 | 40~90cm | 20~40cm | 20~30cm | 20~30cm | 10cm以上 |
取扱い上の注意事項
① 作業上の注意事項
- ・保護メガネ、ゴム手袋、防塵マスクを着用し作業を行ってください。
- ・目に入った場合、多量の水道水で洗浄し違和感がある場合は医師の診断を受けてください。
- ・皮膚に付着した場合は、石鹸を使い洗い流してください。
- ・第三者、車両などに付着しないよう粉塵に配慮し、強風時での作業は控えてください。
② 保管
- ・水濡れ厳禁です。保管する場合はシートで覆ってください。
- ・第三者が触れないよう、シートで覆い緊縛してください。